第5回「健幸まちづくりとモビリティハブを考える研究会」開催

お知らせ

掲載日: 2026/03/27

2026年3月27日(金)に、筑波大学東京キャンパスおよびオンラインにて「第5回 健幸まちづくりとモビリティハブを考える研究会」を開催いたしました。

本研究会は、単なる移動手段の確保にとどまらず、交通結節点を「人々が集い、交流する拠点(モビリティハブ)」へと転換させることで、市民の外出促進と健康寿命の延伸(健幸まちづくり)を目指すことを目的に設立されました。

中間取りまとめを間近に控えた第5回となる今回は、都市部におけるウォーカブルなまちづくり、そして国が提示する都市交通施策の再整理方針を中心に、実装を見据えた極めて多角的で具体的な議論が展開されました。

前半の話題提供では、まず東京都中野区長より、高い人口密度を誇る大都市中野における「歩行者中心の空間創出」と、高齢者等のニーズに対応したグリーンスローモビリティの導入検討など、都市型ウォーカブルの取り組みが報告されました。

続いて、国土交通省都市局の街路交通施設課長より、「気軽にアチコチお出かけしたくなる街」の創出に向け、モビリティハブを①乗り継ぎ拠点、②アクセス拠点、③モビリティポートの3種類に分類・整理する国の新たな方針が共有されました。

後半の総合ディスカッションでは、座長の進行のもと、自治体首長や有識者、関係省庁のオブザーバーを交えた熱気あふれる意見交換が行われました。 「乗り継ぎ待ち時間を退屈させない滞在空間づくり」の重要性が提起されたほか、「モビリティハブの展開が都市間の過度な人口競争を招くのではないか」という懸念に対しては、「居住人口の増減を競うのではなく、住民のウェルビーイングや、アクティブに活動する『活動人口』を増やすことこそが主眼である」との極めて重要な共通認識が示されました。

また、孤立や孤独を防ぐ「弱い紐帯(顔を合わせる程度のつながり)」としてのハブの役割や、新たなハコモノを作らず「既存の郵便局や大学、病院等をハブとして活用する」という現実的なアプローチなど、明日からの地域経営に直結する知恵が次々と提示されました。

最後に、日建設計総合研究所の担当者より、実証実験の計画やモビリティハブのガイドライン化を含む「中間取りまとめ案の骨子」が示され、これを受けた座長の「首長の実務に直接生かせる実践的な取りまとめを目指す」という力強い総括をもって締めくくられました。社会実装の本格化に向けて、多様な地域モデルの構築という「次なるステージへの進化」を確信させる、非常に実り豊かな議論の場となりました。