メッセージ
企業と連携した共同研究を推進して、政策提言や人材養成に貢献
スマートウエルネスシティ政策開発研究センターは、健康長寿社会を実現できる都市の創生に資するため、超高齢社会に起因した諸課題に関する開発研究を推進し、その成果としての政策を社会に提言するとともに、これらを実現できる高度職業人の養成機能を確立することを目的としています。高齢者が安心・安全に暮らせるスマートウエルネスシティ(以下SWC)を創生するためのエビデンスの集積と政策化のためには、スポーツウエルネス学、医学、都市工学、AIなどの有機的な融合による大規模かつ学際的な実証実験を行うことが必要になっています。本センターは、スポーツウエルネス学領域で蓄積してきた健幸のためのスポーツの有用性と都市環境のあり方に関するエビデンスに加え、上記の学際研究領域や自治体,企業と連携した共同研究を推進して、政策提言や人材養成に貢献します。
センター長・体育系教授 久野 譜也
多くの人が自分のやりたいことを実践できる心と身体を手に入れ、維持していくために必要な情報を科学的なエビデンスに基づいて発信
最近、公園で親子がキャッチボールや、バトミントンをしている光景を見かけることが多くなりました。新型コロナウイルスによって、活動に制限がかかる一方で身体活動やスポーツへの欲求は増しているようにも感じています。超高齢社会では、健康で長生きすることが理想です。そのためには、身体運動やスポーツが心と身体にどのような影響を及ぼし、どのような効果があることを知ること、実践していくことが大事です。また、楽しくなければ長続きもしません。「健康のためにスポーツをしなければならない」ではなく、身体を動かすことやスポーツは爽快で楽しい、そしてコミュニティー作りにも役立つから継続できるのだと考えます。本センターでは、多くの人が自分のやりたいことを実践できる心と身体を手に入れ、維持していくために必要な情報を科学的なエビデンスに基づいて発信していけるように努めていきたいと考えています。
副センター長・体育系教授 山口 香
スポーツや運動が人々にプラスの影響をもたらすような社会システムづくりに貢献
私は筑波大学の「スポーツ環境デザイン」というリサーチユニットで、主に「スポーツと環境デザインの融合」をテーマに研究を推進してきました。そこでは、空き地空間や、普段は人が閑散としている公園空間を利用した賑わい創造などがテーマになってきました。この度、産学連携で設置されたスマートウエルネスシティ政策開発研究センターでは、誰もが心身ともに健康に暮らせるまちづくり、環境づくりを考えていきたいと思います。現在、わが国には、多くの「健幸まちづくり」をめざす地方自治体があります。行政施策、企業経営、研究開発がうまくコラボレーションし、スポーツや運動が人々にプラスの影響をもたらすような社会システムづくりに貢献できればと思います。
副センター長・体育系准教授 髙橋 義雄